絵を描くことは好きなのですが、たまに、というよりも割と定期的に描けなくなる時期があります。「好きなのに描けなくなるのはなぜ?」と思われるかもしれませんが、好きだからこそ真剣過ぎてダメになるというのもあると思うんです。
具体的にどういうことかというと、自分の絵がとても下手に思えてきて、他人の絵がとても上手く感じてしまい、劣等感が肥大化して描きたくなくなってしまうんです。 こういう時の自分を振り返ると、自己肯定感が低めでセンシティブでありながら、承認欲求はしっかりあるのですよね。なかなか面倒なやつです。しかしそれが私でもあるので、受け入れるしかありません。
描けなくなった時の心理状態はなかなかしんどいものがありますが、この状態を何回か経験したおかげで、最近ではそれなりの対応策もできてきています。
それは、新しいスキルや足りないスキルを育てる時期だと捉え、自分に必要だと考えられることをコツコツ学ぶことです。
そもそも、自分の絵がとても下手で周りが上手く見えるということは、それだけ私の観る目やスキルが育っていて、もっと成長したいと望んでいる証です。そうでなければ、自分の拙さには気付かないはず。
つまり、「私はなんて至らないやつなんだーーー!!」と劣等感で転げまわっている時期は知識のインプット期であり、逆に描きたくてたまらないイケイケな時期はアウトプット期だといえます。
そして今は絶賛インプット期です。インプット期は数か月続くことがほとんどなのですが、今回は半年以上続いています。我ながら長いです。
そんな長めのインプット期に私は何をしているかというと、製図の基本を学ぶ「How To Draw」と、レンダリングの基本を学ぶ「How To Rander」という2冊の参考書を使って基礎固めをしています。
ビルや家などの建造物や、車や飛行機などの人工物、人を含めた多くの動植物などを理想通りに描けないということは、基礎がグラついていると考えられます。基礎がしっかりしていない家はグラグラしていて、どんなにゴテゴテ後付けしても簡単に倒壊します。
それと同じで絵も基礎がなっていなければ、どんなに小手先のテクニックでごまかしても基礎がしっかりしている絵には敵いませんし、大きな成長は見込めない、またはかなり成長スピードが遅いケースが多いです。以上のことから、基礎固めせねばならんと判断しました。
そう考えてから半年以上かけて、車や飛行機などのデザインに欠かせない製図や、オブジェクトの状態を表現するために欠かせない反射、光と影の性質などといったレンダリングの知識を、実際に描きながら学んでいます。どんな練習絵を描いているかというと、以下のようなものでございます。
製図はXYZ平面の把握が不可欠なのですが、学びを進めるうちに立体を把握しやすくなったのか、3DCG制作もやりやすくなったような気がします。思いがけず得をした気分です。 しかし、学んでいるとはいえそれはまだ知識の段階であり、習得しているわけではありません。知識と技術を真に自分のものとするためには、練習しまくって使いこなす必要があります。
きちんと学びが進んだら、使用している参考書をご紹介していきたいと思います。