レバンゲルボワ「1885 バンスルフルー」|多くの芸術家に愛された浴場の香り

レバンゲルボワ(ゲルボワ浴場)は19世紀末にパリに誕生した公衆浴場で、ルノアールやプルーストなど多くの芸術家に愛されてきました。その後は5つ星ホテルやナイトクラブなどに生まれ変わり、時代に応じて姿を変えながら今も歴史を刻んでいます。

この施設の名を冠したレバンゲルボワは、年代とその頃の施設の様子を香りに落とし込んだメゾンです。このメゾンの香りの1つである「1900 ルール ドゥ プルースト」に惚れ込んだことと、職人が一つひとつ手掛けたガラスボトルがとにかくおしゃれで美しいことから、他に良い香りがないか探しています。 そこで今回は、レバンゲルボワ創設時の浴場の香りを再現した「1885 バンスルフルー」を試しました。ノートは以下の通りです。

1885年にパリに創設された美と健康の総本山。様々な様式の風呂から漂うベルガモット、ジャスミン、ローズマリー、マンダリンがブレンドされた設立当時の香り。レバンの原点。

トップ|ベルガモット、ローズマリー、ブラックカラント、マンダリン
ボディ|オレンジの花、ジャスミン
ベース|トルーバルサム、ベンゾイン、カシミアウッド、インセンス、トンカマメ、サンダルウッド、ラブダナム、パチョリ、バニラ、ムスク

NOZE SHOP(ノーズショップ)

包装紙を開けるとおそらくマンダリンかな?柑橘のすごくフレッシュな良い香りがします。トイレの芳香剤ではなくて、本当に生の柑橘を感じます。これは期待が高まる~!

手首に吹き付けると少し苦みが混じったとてもフレッシュな香りがパッと広がります。そこから包装紙から香った柑橘の良い香りが続くかと思いきや、なんだろう?ハーブのような香りが混じって、オリエンタルなお香のような香りになりました。硫黄のお風呂といわれれば、確かにそんな感じかな。

1時間くらいたつと少しオレンジのような香りがしましたが、それはお香の香りに押し負けてすぐに消えてしまいました。そしてだんだんと甘みが出てきて刺激の強い香りから丸みのある香りへシフトしましたが、やっぱりずっとお香のような香り・・・。

もしかしたら入浴剤の香りと感じる方もいるかもしれません。ちょっとウッディな香りがするお高めの、○○温泉の入浴剤といった感じ。しかし悲しいことに、私の肌だとお仏壇のような香りになってしまいました。家族に「お線香?仏壇みたいな匂いがするんだけど。」と指摘されたので洗い落としました。無念です。

好きな人はすごい好きな香りだと思います。私はもう少しさっぱりフレッシュな香りの方が好みです。包装紙から香ったとてもフレッシュな柑橘の香りが続けば、すんごい良かったなぁ。 ムスクが混じった肌と柑橘系は相性が良くないうえに、ウッディー系がとても元気に香ってしまう肌ではあるのですが、自分に合うシトラスがあると信じたいです。